「データベース」って何だろう?
中小企業だと会社でMicrosoft Accessを使っているという方は多いと思います。初めてアクセスに触れるときには、全く意味不明だと思います。私もそうでした。少しずつ勉強して、使い方や考え方を学ぶことで、自分の仕事を改善することができます。
このブログでは、アクセスについて勉強し、同時に事業改善について考えていきたいと思います。
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アクセスのことを調べてみると、データーベースのソフトである、と書かれていたりします。しかしいきなりデータベースと言われても何のことか分かりませんね。
普通に生活している分には、データベースを意識することはないでしょう。しかし、世の中はデータベースであふれています。
例えば、レストランでタッチパネルのオーダーができるようになっていました。この仕組みの中身は、メニュー一覧、メニューの価格表、テーブルごとの名前など様々な情報がテーブルに登録されています。注文のデータを保存し、数量と単価をかけて合計金額を出します。それが保存され貯まっていくことで、会計ができるようになりますし、店側としては売上の集計ができるようになります。毎日の売り上げから月ごとの売り上げができて、年間の売り上げ、店舗ごとの売り上げができていきます。タッチパネルの導入により、お客さんが自分でデータを入れてくれるので、店員の入力作業が軽減されます。お客さんも入力は面白いし、一石二鳥の方法だと言えます。
銀行口座だったら、当然自分の口座の入出金記録が通帳に全て保存されています。通帳には口座番号や口座名義、そこから住所録も何もかもの情報がデータベースに保存されているのです。それらは口座番号が分かれば全て分かるようになっています。
仕事だったら、全ての情報がデータベースの一つの情報となりえます。注文情報、出荷情報、発注情報、納品情報など、後から必要になってくる情報がたくさんありますね。むしろ、仕事した内容は、全て情報として保存しておいたほうがよいのではないでしょうか。こうなってくると、仕事するということはデータベースに情報を入れていくことと同じだということになってきます。これは極端な話ですが、事実でもあります。
全てのデータベースに言えることは、データを後から使いたいから保存していくということです。例えば集計したり、計画を立てたり、過去の情報を確認したりするためにデータを保存します。そのために適した形でデータを保存していくのが、アクセスを使う基本的な考え方です。
やっていませんか?エクセルで管理するということ
アクセスは少し敷居の高いソフトです。それに対してエクセルは、画面の通りに情報が入力、または計算されていきますので、見てわかりやすく単純明快です。そのためエクセルが得意だという人は大勢いらっしゃると思います。
エクセルはエクセルのメリットがあります。もちろんワードもワードの良さがあります。お互いに得意なところを使い、補い合って使用していくというのが、本当に便利な方法だと思います。
ですが、エクセルで情報を管理しているという中小企業が大変多いです。大手企業であれば、情報の管理は徹底されています。自社製の管理ソフトがあり、入力画面から情報を入れていけば、必要な仕事が終わる流れができています。自分で情報を保管する必要がありません。本来仕事はこうなっていくべきですが、中小企業では日々の業務に追われて、システム開発などできませんし、予算もありません。小さいデータベースを作るにも数百万円単位の予算がかかることでしょう。情報の管理も甘くなりますし、時間がないのですでにできているフォーマットを使いまわして管理していくという方法からいつまでも抜け出せず、無駄な時間をいつまでも費やしていくという負のらせんができてしまいます。
例えば住所録をエクセルで作成しているという方は多いでしょう。また、そのデータを使ってワードから差し込み文書を作成し、封筒の宛名を印刷しているという会社は非常に多いのではないでしょうか。確かに封筒を印刷するだけであれば、この方法でできてしまいます。件数が少なければ問題にならないでしょう。しかしこの住所録の件数が増えたとき、どうでしょうか。誰の住所を印刷するか決めなければなりません。所属によって分けるとしたら、所属でフィルターをかけることになりますね。もし住所が変更になったときにどうしましょう。直接変更内容を訂正したら、以前の住所が分からなくなってしまいますね。
そもそも、差し込み文書を毎回設定したりレコードを選択するのにも手間がかかります。このことに疑問を持たずに仕事をした気になっている人が多いのです。自分の手間がかかっていることをできるだけ短縮していくという考え方を、常に持っていなければなりませんね。
例えば会計簿をエクセルで作っているという方もいらっしゃるでしょう。会計簿を作るなら、勘定科目が必要ですね。エクセルで項目を決めてリスト表示しておけば、科目を選ぶのは簡単です。しかし日にちごとに並べるには、その順番で入力していかなければなりません。集計列には数式が入っているので、適当に並べ替えを実行したり、切り取り、貼り付けを繰り返すと、思わぬエラーや計算間違えが起こってしまうかもしれません。
集計はどうでしょうか。勘定科目ごとに集計したいなら、Vlookup関数を使うかもしれません。ある程度の量なら問題になりませんが、件数が増えると処理に時間もかかりますし、データが増えれば式の変更等も面倒になってきます。
アクセスだったら…。
これらの時に、アクセスだったら作業が簡単です。データを入れていけば、集計は自動で出ているし、印刷も簡単です。しかも、情報を複数のパソコンで共有できます。今まで情報をUSBに入れて渡したり、データを間違って消してしまったりしたことはありませんか?重要なデータを自分だけしか見られない状態にしておくということは、会社にとっては損失です。情報を共有し、みんなで一つの情報を作っていくというのが、アクセスではできます。
しかしアクセスにも不便な点はあります。グラフを作るのも面倒ですし、細かな体裁を整えるのは苦手です。書式設定も一度にまとめてやることは苦手です。それは主に資料作りになります。そういう時にはエクセルに出力してそっちでさっと編集すればよいのです。データの処理は、エクセルとは比較にならないほど簡単です。どちらも使うことで、効率的に仕事を進めていくことができるのです。アクセスを使えば、今までエクセルで集計していた様々な情報を管理するのに必要な時間は半分程度になるでしょう。それほどデータベースの仕組みができるということは、強力な改善活動になります。